やさいだより     No.150   2000年 6月16日(金)

慣行栽培                         有機栽培

農薬:  殺虫剤(イネミズゾウムシ・ドロオイムシなどの)、    使用しない
殺菌剤(イモチ病など)除草剤(雑草を生えなくする)   成育初期にはイネミズゾウムシ・ドロオイムシなどに
などを使用                       葉っぱを食われてちょっぴりみじめな姿になることも。
化学肥料: もちろん使用                     使用しない  発酵鶏糞・米糠・わらなどを使用
慣行栽培と有機栽培で、労力的に大きく違うところは「除草剤を使うか、使わないか」が
重要なポイントとなります。

除草剤を使う田んぼは(薬がうまく効けば)本当に草1本も生えない、
というくらいにきれいな田んぼになります。
すると草取りするために田んぼへはいることはないので田植えをすると稲刈りまで田へは一切入らない…ということもあります。まんまるファームでは除草剤を使用しないので田植えが終わって1週間後には芽吹いた雑草がびっしり生えていることも多いです。そこで何をするかと言うと
1、 まず、手押し式除草機を押す。
(1反≒1.5時間。5反なので7.5時間)
2、 米ぬかをまく。雑草を抑えるためです。風で米ぬかが飛んで体中米ぬかだらけのことも。
(1反≒70~100キロ。1反≒1時間なので5時間)
3、 それでも雑草はどんどん出るのでアメンボ除草。
(田んぼを這いずり回って草を1本1本抜いていきます。時間はいくらあっても足りないくらい。
仮に時間があっても体力が追いつかないので適当なところで切り上げます)

先日TV番組「どっちの料理ショー」でこだわり素材のひとつとして鰹節が紹介されていました。
茹でる→骨抜き→焙煎乾燥→カビつけ…などと作業工程を順を追って紹介、
出演者一同「ほー」と唸り、「こんなに手間がかかっているんだ。」と感心。
それを見る私と女房は「うちの米や野菜はそれ以上に手間と時間がかかっているぞ。」
はでな加工品がとかく注目されやすいですが、毎日食べる米・野菜がもう少し見なおされるべきではないでしょうか?
などなど考えながら、今年もやはり無農薬・無化学肥料・天日干しで稲を作ります。
けんじ