やさいだより     No.173  2000年 11月24日(金)

今 ビニールハウスを解体する作業をしています。

この仕事を始めるに当たって、まず一番初めにとりかかったのがハウスを建てることでした。
右も左も分からないまま、とにかくハウスの資材を注文しましたが、
いざ建てる段になってみると、説明書を読んでもよく分からないのです。
さて、この部品はどのように使えば良いのか?
全く知らない物にとっては、案外難しいものなのです。あれは。

要領が悪いことと、石の多い畑だったこともあって、最初からとんでもなく大変で、
夢と希望に溢れてはいましたが、先が思いやられてちょっぴり悲しくもなりました。

まあ、そんなこんなで建てた第1号のハウスはまさに大活躍の6年間でした。
春の踏み込み温床作りから種まき、育苗。
夏はキュウリの雨よけとして、冬には中に穴を掘って野菜の貯蔵と、このハウスには本当にお世話になりました。
まだ全くの素人で、野菜と雑草の双葉の区別もつかない頃から、
やっと百姓らしくなってきた(?)現在まで、こいつは全て見てきたのだなと思うと感慨深いものがあります。

春の強風にあおられて、今にも吹き飛ばされそうな日もありました。
大雨で、ハウスの中にまで土砂が入ってきたこともありました。
大雪で潰れてしまわないように、何度も雪降ろしに行った日もありました。

こうして振り返ってみると、6年間色々なことがあり、
こいつは色々なことを乗り越えてきたのですね。
すべて解体し終えて何もなくなった土地は、随分と狭く見えました。
こんな風に書くと、このハウスとはこれでサヨナラみたいですが、
別の場所へ移築してまた新たな付き合いが始まります。ヨロシクね。
さちこ