やさいだより    No.153   2000年 7月7日(金)

ここ数日は大気の状態は不安定らしく、
晴れてうだるように暑いと思えば急に雷が鳴り響き、暗い空から雨が激しく降ってくる日があります。
家と畑は3キロほど離れているので、こんな時は急いで車を飛ばして洗濯物を取り入れに帰ります。
布団を干していた日などはもう大慌てで帰って来ることになるのです。
色々な作業の目安に天気予報はしっかり見ていますが、これが外れることも多くて困ります。
雨が降るといった予報を信じて種をまいても晴れ続きだったり、
逆に晴れて暑くなると言うので、
できるだけ乾燥させてから貯蔵したいタマネギやニンニクを収穫すると曇り空で雨がぱらついたりで、
なかなか上手くいきません。
そうすると、次の日はすこぶる快晴だったりしてね。

先日、ハウス内のきゅうりの株元に敷きわらをしていた時、近くの畑のお兄さんが通りかかりこう聞くのです。
「腰が痛くなんねえか?」
確かに農作業は腰が痛くなります。ひどく疲れるし体もキツイ。
しかし、そのお陰で健康の大切さを実感しています。
疲労がたまると注意力が散漫になり怪我にもつながりますから、
明日も元気に働くために夜はできるだけストレッチをしてこわばった筋肉を伸ばしています。

別の日の夕方、キャベツの定植をしていると、おばあさんが通りかかってこう言うのです。
「農作業はどれを取っても楽な仕事はないわね。どれだけ手をかけても野菜は安いものね。割に合わない仕事よね。
でも自分が買うときには安い方がいいしね。作る方とすればこんなに安くっちゃねぇ。」
ほんっとにそうなんです。何ヶ月もかけてどんなに世話をして育てても、せいぜい一つ100円前後。
とは言え、こんな私もスーパーに行けばやはり安い方を選びます。

生産者の気持ちも消費者の気持ちも分かり過ぎるほど分かるのです。
さちこ