2009年 3月 20日 号

何を迷っているのかしら、と今の季節には思います。ただ真っ直ぐ歩いてくればいいことなのに。思わせぶりに暖かくなったと思えば、またどこかに寄り道をして、春はなかなか来てくれません。で、この時期には少~しイライラしていました。以前の私は。もちろん、春が潔く来ないからです。寒い冬がイヤだから。
本格的な夏直前の、梅雨の重苦しい空がダラダラと続く時には、少し怒っていました。梅雨が未練たらしく居座るから。

天気がココロに及ぼす影響は少なからずあるようですが、こういう仕事をしていると余計に左右されるみたいです。季節のサイクルの中で、それに沿って仕事をしているのですから。暑い・寒い、風が強い・風がない、晴れとか雨とか曇りとか、毎日空模様を見ながら作業をして、そして、天候が作物の出来に大きく影響しているとなれば、気持ちが揺れるのも当然といえば当然ですよね。

以前は、曇り続きに痺れを切らして「太陽!」と空に向かって呼んだことも何度か・・・あっ、変な人ですか?もちろん、今も多少モヤモヤしたり焦ったりはありますが、嫌な気分に引きずられる事はなくなりました。天気ばかりは、気を揉んでも仕方のないことですものね。
(今週は急に暖かくなったので、なんだか季節はずれのような内容になってしまいました。。。)

先月、同じくIターンで有機農業4年目(ぐらい?)の女性とお昼を食べに行った時に、彼女も「(気分が)天候にすごく左右されるんです」と言っていました。そこのところの微妙な不安定さには、もしも作物が育たなかったらという恐れとか、不安定で肉体的にも厳しい仕事に、このままでいいのだろうかという将来への不安とか、そういうものもきっと根底にはあるのだろうと想像できます。今も自分が通っている道だけに、仲間を見つけたようで少し嬉しくなりました。
今、世界的な不況といわれている中で、農業を希望する人が増えているようですね。

誰にも命令されず、自然の中で、生きるのに一番大切な作物を作る。ストレスのない楽しい毎日。
こんなイメージでしょうか?

確かに、全て自分たちで決めて仕事をしますが、実際には、人間が考えたようには自然は動いてくれません。休みの日も自分で管理できると思っていたのですが、自由だと逆に休みが取れません。天候も作物も雑草も、こちらの事など考えてはくれないので、自然の中で働くのは案外厳しいです。厳しいということはストレスもあるのです。それに、後継者がいないのは、それで食べていくのが難しいからではないですか?生業として真剣に取り組めば取り組むほど、大変さも見えてきます。

「じゃあ、農業でも」って、なんだか安易な気がします。

・・・といっても、癒されることも楽しいことも、沢山ありますけれどね^▽^
さちこ